「風習の過渡期」

- 経済まめ知識 -

登録番号:SL18-X03-024

Monthly Column (2018年6月25日号)

郵便局では暑中見舞いはがき(かもめーる)の販売がはじまっています。 郵便局に行くとこれと一緒に販売されているのがお盆玉(R)袋。お年玉のぽち 袋のお盆バージョンといったところでしょうか。「そんなもの自分が子ども のころはなかった」そんな声を耳にしますが、近年、盆休みに帰省するお孫 さんたちにお小遣いを渡すお盆玉(R)がじわじわ浸透しつつあるようです。

「お盆玉」という言葉は、山梨県にある包装用品の製造・販売などを手がける 会社による造語で、商標登録されています。お盆の需要を見込んで、2010年に 専用のぽち袋を作り、全国の量販店などで販売を開始。その後、2014年から 日本郵便が全国の郵便局で販売するようになったのだそうです。

なんでもルーツは山形県の一部地域で行われていた「お盆小遣い」と言われ ます。江戸時代に奉公人に衣服や下駄などを渡す風習があり、昭和初期に 子どもにお小遣いをあげるように変化したのだとか。

お盆玉(R)袋が世に出て10年足らずですが、お年玉より金額は控えめながら も、出費がかさむことから賛否両論もあるなど話題になっています。この時期 の風習で思い出すのは土用の丑の日の鰻でしょうか。その起源には諸説あり ますが、通説となっているのは旬ではない夏に鰻が売れず困っていた鰻屋から 相談を受けた平賀源内が、土用の丑の日に鰻を食べようというキャンペーンを 行ったのがはじまりだとするもの。この土用の丑の日の鰻は今に続く習慣に なっているわけですが、さて、お盆玉(R)は時代を経て風習として定着する のでしょうか。