「フルコミの投げ銭ライブ」

- 経済まめ知識 -

登録番号:SL19-X03-022

Monthly Column (2019年6月25日号)

チケット不正転売禁止法がスタート(6月14日)しました。コンサート等のチケットが定価の何倍もの高額で転売され、これが社会問題となり法制化に至ったわけです。一方、チケットを購入しなくてよい「投げ銭ライブ」が最近注目を集めているようです。

注目を集めている投げ銭ライブの主な「舞台」は、ライブハウスやコンサートホールなどではなく、バーや居酒屋さん、お好み焼き店など飲食店です。投げ銭が演者の報酬で、店側はお客さんの飲食代で利益を得るという共存関係ができあがっています。

投げ銭はお客さんの胸先三寸なのでゼロの可能性もあります。それなのに、投げ銭ライブが増えているのにはいくつか背景があるようです。わかりやすいところでは、音響機材が進化と価格の低下で入手しやすくなり、場所を選ばずライブができるようになったという事情。そして、立地条件がよくないなど、集客に苦労しているお店が少なくないという事情です。

演者がチケット制でライブをやる場合、事前の集客活動(チケット販売)で苦労することが少なくありません。しかし、「投げ銭ライブ」ならハードルが下がり、足を運んでいただける可能性が高くなります。もちろん、稼げるかどうかは腕次第ですが。

飲食店が舞台のライブにはもう一つ、チャージバック制(たとえば「2,500円1ドリンク付き」として、これをお店と演者で分配)という方法もありますが、「投げ銭の方が来店しやすく、良いステージを演出できれば実入りは多い」という声も聞かれます。

演者にとっては、醍醐味がありますが、力量が試される厳しさもあります。